マルチスライスCT装置の紹介
従来までのCT装置はX線管と検出器が体の周りを360度回転し1枚の画像を得ていましたがマルチスライス(16列)では16枚の画像を一度に得る事ができます。従って広範囲を短時間で撮像することが可能であり、患者様の負担が軽減出来ます。また薄いスライス幅で撮る事により撮影した範囲は容積として捉える事が出来、高速画像配信機能を持つパソコンから図のような三次元画像が作成できます。このようにマルチスライスCT装置は検査時間が短縮でき多機能であるため、より質の高い画像診断が皆様に提供できます。
MRI装置の紹介
この装置には新しい撮影法が搭載されており、鮮明な画像を短時間で撮像することができます。検査時間は従来の撮影内容であれば半分の時間で撮影することができ、余った時間を別の撮影法にて撮像することにより検査内容の充実が図れます。超高速撮影法も可能で緊急時にも対応し、急性期医療で最も重要な早期発見、早期診断へと大きな威力を発揮することができます。この装置の特長として広範囲な部位の撮影においても比較的短時間で鮮明な画像が得られ、悪性腫瘍の検索や全身性の疾患など予防目的の検査(人間ドック)にも活躍していくと思われます。このような性能の向上だけでなく患者様にもやさしいといわれるこの装置は、ほとんどの検査(頭頚部以外)において足からガントリー内(撮影部)に入ることにより圧迫感や不安を軽減します。また静音性にも優れているので患者様の検査への負担は大幅に軽減されます。現在病院に求められているのは医療の質の向上と安全性の確保、サービスの向上です。今後、画質はもとより患者様に安全で快適に検査を受けていただけるよう、スタッフ一同努めていきたいと思います。
当科には、画像診断装置として、1.5T超電導MRI装置(独シーメンス製)、マルチスライスCT(独シーメンス製)、X線TV(東芝製)、CR撮影装置(コニカミノルタ製)、高精細DSA血管造影)装置(東芝製)、乳房撮影装置(島津製作所製)が設置されており、ほぼ全ての領域の画像診断が可能です。MRIの最も大きな利点は、体幹部の拡散強調画像が撮像可能である点です。この拡散強調画像は超急性期脳梗塞の診断に有用な撮像法としてその評価が確立されていますが、従来のMR装置では頭部のみしか撮像できませんでした。この拡散強調画像は、悪性腫瘍を高信号領域として明瞭に描出させることが可能で、今後体幹部悪性腫瘍の検出に大きな力を発揮してくれるものと期待しています。
CT装置は16列検出器をそなえたマルチスライスCTで、高速、広範囲、高分解の撮影が可能です。具体的には全腹部(肝臓から骨盤まで)を1回の息止めで、ほんの10秒程度で撮像できる装置です。しかもスライス厚は0.6または1.2mmと非常に薄いスライスですので、大変分解能の高い画像となります。従来ではCT像というのは横断断層像とほぼ等しい概念で、この横断断層像をもとに診断してまいりました。この16列マルチスライスCTでは、撮像範囲内の、任意の断層面(冠状断や矢状断、さらに斜位像でも)での観察が可能で、その臓器の部位、走行に併せ、最も適した断面(たとえば子宮ならば矢状断像がよい)を自由に選ぶことができます。また任意の濃度領域を選択し、それのみを画像化することが可能で、血管のみを選択するCT血管造影像、腎盂尿管を選択するCT尿路造影像、大腸を画像化したCT注腸像等の多彩な画像を作成できます。MRI、CT装置の導入により、ほぼ全ての領域で根治可能な早期がんを検出することができるようになりました。今後さらに研鑽を積んで、早期がんの発見に力を注ぎたいと考えています。
| 放射線科部長 | 竹本 和正 | 医学博士 日本放射線学会認定専門医 |
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